寝苦しい熱帯夜をなんとかしたい
いざ寝ようとしても、肌にまとわりつく暑さにはやはり堪えられないものです。
熱帯夜が続くとなかなか寝つけず、睡眠不足に陥るはめになることもままありますよね。
そこで熱帯夜を少しでも快適にしのげる暑さ対策をピックアップしてみました。いくつか複合して実践すると効果も違ってきます。
58:自然の風を部屋にとりこむ
防犯上の問題がないのでしたら、窓を開けて空気の流れを作り、部屋の中に外の風を取り入れましょう。
窓を開けて、さらに扇風機を活用します。対策37を参考に。
また、逆に扇風機を部屋の外側に向けて窓際に置くと部屋の熱気を逃がせられます。
外気を取り込むとき、外気温が30度以上の場合は爽快感どころか、熱風が部屋に入って来て却って不快になってしまいます。その場合は諦めて、エアコンで28度、タイマー設定にして就寝したほうが無難ですね。
59:入浴で体温を上げておく
体温が下がると眠気を感じるって知ってましたか? 雪山で遭難したときに「寝るな!死ぬぞ!」と必死で起こそうとするシーンは、寒さで体温が下がると眠くなるからこそ。
となれば、この習性を暑さ対策に活かさない手はありません。体温を身体の中から上げてやり、そして下げていけば眠くなるというわけです。
手軽な方法は入浴です。夏でもきっちり湯船に浸かって体温を上げ、入浴後に体温をじわじわ下げていけばOK。体温が眠くなるのにちょうどよい温度にまで下がるには1時間はかかりますので、就寝時間から逆算してバスタイムを楽しむようにしましょう。
また、風呂で体温を上げちゃうと、風呂から出て汗がひかなくなるという人は、風呂上りに対策48を併用するといいでしょう。
60:氷枕や保冷材を使用する
発熱時に使う氷枕やお店で貰える保冷材。この冷たさを利用した暑さ対策で、安眠をゲットしましょう。
おでこに載せてもいいですが、ハンドタオルやハンカチでくるんで、布団やタオルケットの中に入れておいても結構良い感じになります。
腋の下や股に挟むと体感温度がぐっと下がりますよ。
また、保冷材の代わりに水を入れて凍らせたペットボトルにタオルを巻いたものを抱えて寝てもいいですね。2リットルサイズなら枕代わりにセットしてもいい按配です。
61:いっそ全身を濡らす
暑いから布団やベッドではなく、フローリングの床に寝転がって就寝していますという猛者向けの対策ですが、着ているものを全部水で濡らしてしまうという荒技があります。
Tシャツからパンツまで水で濡らしたものを着て、そのまま扇風機をオンにして寝てしまうというもの。さらにはタオルも水で濡らして腕や脚に巻いてしまうパターンも。
乾いてしまったら、また濡らします。
61:夜はジュース禁止
寝苦しい夜に、ベタベタの寝汗。これほど不快なモノはありませんよね。
せめて寝汗がベタつかなければ、まだマシなのに…とお嘆きのアナタ。もしかして寝る前にジュースやコーラなどを飲んだりしていませんか?
就寝前に飲んだ水分はそのまま寝汗になってしまいます。糖分たっぷりの飲料を飲めば、汗も当然ベタつくのです。
夜はジュースやコーラなどは飲まないこと。飲むのなら麦茶か水にしておきましょう。特に就寝3時間前からは控えておいたほうが無難です。
62:寝具にひと工夫
寝具にもひと工夫して涼しく就寝できるようにします。
手軽で安上がりなのは敷布団やベッドの上にゴザを敷くこと。これだけでもずいぶんマシになります。
また、さらに一歩進んで竹シーツと呼ばれる竹のチップを組み合わせた敷物を敷けば、爽快度アップ。竹ならではのヒンヤリとした感触で、入眠をスムースにしてくれます。
64:ハイテク敷物で就寝
昔ながらの自然素材の敷物だけでなく、いまどきならではのハイテク敷物にも注目!
マットの中のジェルが身体の熱を吸収することで涼しく感じるジェルマットはその筆頭です。エアコンの風が苦手な人にオススメ。
ただ、時間が経つと身体に接する部分がぬるくなってしまうので、ヒンヤリ気分のときにスーッと入眠できる人、いわゆる寝付きがいい人向けです。
さらに、身体と敷布団の間に風を通せば涼しいんじゃ?というストレートなコンセプトから生まれたのがエアコンマットです。
マットの中が特殊な送風構造になっていて、頭上部から空気を取りこんで足元に向けて送風されます。エアコンマットとは銘打っていますが、冷房機能はありません。あくまで扇風機的なものです。
それでも身体と布団の接地面が暑くならずに眠られるのは魅力。タイマーや風量設定もついているので、自分好みに使いこなしましょう。
65:除湿機を活用する
蒸し暑くて寝られないのなら、湿度を下げてやれば寝付きが良くなるわけです。そこで除湿機の登場。
扇風機と併用すれば、エアコンがなくともやり過ごせます。
が、ひとつ大きな落とし穴が。
実は除湿機には大きく分けて2種類あり、空気を冷やすことにより水分を取り除くコンプレッサー方式のものと、乾燥剤で水分を取り除くデシカント方式(ゼオライト方式)に分類されるのです。
コンプレッサー方式の除湿機は、室温25度以上での除湿力が大きく、室温を1~2℃しか上昇させませんが、デシカント方式(ゼオライト方式)の除湿機は低温時での除湿力が大きいので3~8℃も室温が上がってしまいます。
ですので夏場に除湿機を使って湿度を下げるならばコンプレッサー方式のものをセレクトしましょう。
「1℃でも室温が上がるのは許せない!」のならば、機械から冷風が吹き出て、冷房のような使い方ができる除湿機もありますので、そちらをチョイス。
ただしコンプレッサー方式の除湿機は振動音が大きいので、睡眠時にはその音が気になる…ということも考えられますので、その点はご注意を。
66:ハッカ油スプレーで快眠
夏の万能アイテム「ハッカ油」。対策44で作ったハッカ油スプレーを就寝時にも活用しましょう。
ハッカ油スプレーを全身に薄くスプレーして、扇風機か28度設定のエアコンをセットします。
また、寝具や枕にもシュッとスプレーしておけば、爽快感アップ。ただスプレーしすぎると寝具がずぶ濡れになってしまいますので注意しましょう。
さらにハッカ油の原液を1滴、耳の後ろに摺りこみます。これでスーッと爽快。
ダメ押しに、ハンカチか小さな薄手のハンドタオルを水で濡らして絞って開いた中央にハッカ油の原液を2滴垂らして、なじませてから、おでこに当てて眠ります。
67:エアコンを使う時は
さすがに一晩中エアコンを点けっぱなしにすることは、電気代の観点から推奨できませんが、暑さで眠れないのを延々と我慢しつづけるのも身体に良いわけがありません。
寝入りばなに快適であればいいわけなので、タイマー設定をして数時間で自動で切れるようにしておきます。
また、エアコン使用時も扇風機は点けておきましょう。扇風機を微風~弱風で首振り・上向きにしてエアコンから噴き出す冷風が部屋を循環するようにすれば、効率よくエアコンが効きますし、風が直接身体に当たらないので、翌朝だるいということもありません。
エアコンの上手な使い方は次項で詳しく解説します。